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前回『繰り上げ合格の電話を待つ』という記事で、繰り上げ合格のことについてお話しました。今回は、その繰り上げ合格に関するエピソードについて書いていきたいと思います。心臓の弱い方は読まないでくださいw
繰り上げ合格の不安
繰り上げ合格=ギリギリでの合格。つまりビリでの合格・・・入学後は大丈夫だろうか。そんな不安をお持ちの親御さん。私は大丈夫だと思います。入試は1点が合否の分かれ目となるので、正規合格(?)された方と、大して実力は変わらないはず。寧ろ、その子達より普段は成績が良い可能性さえあります。自信を持って入学して良いと思います。
中学受験は繰り上げ合格だと深海魚になる?
深海魚(進級が危ぶまれるくらい成績が低迷)になるかどうかは、繰り上げ合格とは全く関係ないと思います。トップの成績で入学したとしても、その後伸び悩む生徒はたくさんいます。「自分はギリギリで入学した」と危機感を持っている子の方が、かえって成績が良かったりするものです。中学1年生は全員同じスタートラインから走り出しますから、その子のがんばり次第で下剋上は簡単に起こるんですよ。
第一志望校へ進学することの意義
進学した学校が、第一志望だったお子さんと第二志望以下だったお子さんとでは、入学後の学習意欲・成績の伸びに大きな差があると言うのは有名な話です。だから、学校も第一志望で複数回受験する子を優遇したりするのです。だから、熱望校であるのなら、繰り上げだろうが補欠だろうが、迷わず入学すべきだと思います。
中学受験は家族内で繰り上げ合格の情報共有を
もし、熱望校が不合格で繰り上げ合格を待っている場合は、必ずご家族にそれを共有しておいてください。
本当にあった繰り上げ合格の悲劇
あるご家庭は息子さんの長い長い中学受験生活を終え、ホッしながらもモヤモヤした日々を送っていました。あの学校に入るために何年もがんばってきたのに、夢は叶わず。苦しい日々の幕開けです。
進学先の中学校に手続きはしたけれど
憧れの第一志望校は不合格だったので、ご縁をいただいた他の学校で入学手続きをしました。召集日(入学説明会)に学校へ行き、制服の採寸も終え、少しずつ入学準備を進め、お子さんもだんだんとその学校での生活が楽しみとなりつつあったようです。
でも実はこの時、ご両親は熱望校の繰り上げ合格を諦めてはいませんでした。
繰り上げ合格の電話はいつ鳴るの?
待てど暮らせど、熱望校からの繰り上げの電話はきません。偏差値は届いていた。入試の出来も決して悪くなかっただけに諦めがつきません。毎日毎日鳴らない電話を待ち続け、もう母はノイローゼになりそうです。2月も終わりを迎え、さすがにもう気持ちを切り替えるしか無いと、やっと悟りました。
電話が鳴った
入学手続きが落ち着いたこの時期、元々お祝いにハワイに行こうと計画を立てていました。
傷心のあまり、なかなかその気にもなれませんでしたが、こんな時こそ環境を変えてみるのは大事。気持ちよく再スタートを切るために思い切って出発したそうです。家族がハワイに向けて出発したその次の日、家の電話が鳴りました。受話器を取ったのは、同居していた祖母。
中学の制服も作ってしまったし
それは待ちに待った熱望校からの繰り上げ合格の電話でした。しかし、祖母は「もう入学する学校は決まっているので」と、キッパリ断ってしまったそうです。入学金を払い、制服も作ってしまったし、これから他の学校へ手続きをしなおすなんてこと、おばあさまには考えられなかったようです。帰国後、お母さまが泣き崩れたことは言うまでもありません。繰り上げ合格の話をご家族で共有していれば、悲劇は防げたはずですよね。
繰り上げ合格の終了時期は分からない
3月に入っても、繰り上げを出す学校があるということです。驚きですね。そう言えば、埼玉県最難関校『浦和明けの星女子中学』の説明会に参加した時、校長先生が「うちは入学を熱望している方が多いので、定員最後の1名まで繰り上げます。だから繰り上げ終了の時期は分かりません。」と仰っていることを思い出しました。
全てはご縁
今そのご家庭は、進学された学校で楽しく過ごしています。「そういうの、全部含めてご縁なんだよね。うちはあの学校に、ご縁がいただけなかったってこと。」
お母さまはそう仰って笑っていました。
私はブログで何度も書いていますが、中学受験は「どこへ入学するかより、入学した学校でどんな6年間を過ごすのか」の方がはるかに大切になってきます。
どうか前向きに、学校生活を楽しんで欲しいと思います。